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草野河豚

Author:草野河豚
東北人。現在は実家で修行中。
乱読気味で、読む本にバラつき有り。
ラノベ・ミステリ・ファンタジーを比較的好む。
あと軽くオタ入ってます。

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舞城王太郎『熊の場所』
熊の場所
 短編集。書き下ろしを一篇含む。それぞれの話のあらすじは(おおよそ)以下の通り。

 ある日「まー君」が猫を殺している事を知った。僕はとても恐ろしい気持ちになったが、それは乗り越えるべき感情であるとも知っていた。僕は「まー君」に接近し、その恐怖を消し去ろうとする。(「熊の場所」)

 街にいる「バット男」はどうしようもないほど小心者だった。ただ殴られるだけの「バット男」を僕は遠くから見ている事しかできなかった。しかし、バット男の噂の中に同級生の女子の名前が出てきてから、僕とバット男は急速に近づくことになる。(「バット男」)

 恋人の哲也のためなら、私は何でもする。どんな事件の時も私は絶対に諦めない。(「ピコーン!」)

 舞城王太郎で読んだことがあるのは「ドリルホーン・イン・マイ・ブレイン」(『ファウスト』Vol.1収録)のみ。随分はじけた文を書く人だなというのが最初の印象だった。今回の短編集を読むと更にその印象を深くした。
 改行が少ない。句読点が少ない。だらだらと喋るように書く。そのくせ読みにくいと感じないのは、内容がほぼ主人公の思考で進んでいるからだと思う。殆ど語り手の主観のみで構成されているから、余計な寄り道も少ない。筋もちゃんと通っている。読み手は主人公の思考をなぞる形で読み進めていくことになる。
 その中には推測・憶測も多分に含まれているのだが、話中で本当のことは余り明らかにならない。知りうる所のみを挙げ、他は推測だけという形が多いから、読んでいると物足りなく感じる所も多かった。しかし話としては最も自然な形で終わっている。作者は話の内容全てを明らかにする必要はない。読者は物足りなさこそ感じても、文句を言うまでには至らない(と思う)。そういう意味で抜け目ない作品だと思った。

 ただ、「バット男」に関しては、「バット男」のイメージ(象徴)が二転三転しているようで、わからない箇所が幾つかあった。
 他は特になし。表題作の「熊の場所」が一番良いと思った。

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読書日記 | 22:41:53 | Trackback(0) | Comments(0)

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